「年齢を重ねても、できるだけ元気に過ごしたい」
そんな思いを持ったシニアの方々と出会うたびに、体を動かすことの大切さを実感します。
私は約15年間介護施設に勤務し、シニアの方向けに体操の指導をしてきました。今はシニア向けの体操教室や出張講師として活動しています。
今回のブログでは、日々の指導の中で「これは大切にしたい」と感じていることを5つにまとめてみました。
ご家族の健康が気になる方、シニア指導に関わる方の参考になれば嬉しいです。
無理なく、安全に運動することを最優先に

高齢になると、体力や筋力だけでなく、バランス感覚や関節の柔軟性も変化します。
そのため、以下の3点を意識しながら運動に取り組んでいただいています。
- 主に椅子に座ってできる運動
- 立って行う場合も、椅子などしっかり支えがある状態で
- 「無理しなくて良いですよ」と声かけを大切に
運動するにあたって、「無理なく、安全に運動する」ことを最優先に考え、けがをしない環境づくりを大切にしています。
“できた”を感じてもらうこと

「難しすぎてついていけない…」
そう感じると、運動への苦手意識を強くしてしまいます。
運動に多少の難しさは必要ですが、私は「“できた!”」という小さな成功体験を積み重ねてもらうことを大切にしています。
- 複雑な動きだけではなく、シンプルな動きも取り入れる
- 「いいですね!」「バッチリです!」と声に出してほめる
- 運動後に個別対応で「◯◯さん、今日は腕がしっかり上がってましたね」とフィードバック
成功体験を積み重ねて、体を動かすことが楽しくなれば、自然と「また来よう」という気持ちになってくると感じています。
楽しさ・笑顔があること

今まで、体操の指導をさせていただいた中で、
「運動=つらい、苦しい、我慢」
と考えている方も多く見てきました。そこで、私は「楽しい!」と思える運動プログラムを作ることを意識しています。
- お手玉、ゴムボールなどを活用して、遊び心をプラス
- 脳トレを交えた「頭と体を同時に使う」プログラム
- 2人1組やグループでの運動など、仲間意識を持って運動に取り組んでいただく
上記3つを意識したプログラム構成で、「運動は楽しい!」と思っていただけるような体操教室を目指しています!
一人ひとりをよく見ること

同じ年代の方でも、運動習慣・既往歴・性格などはまったく違います。
そのため、一人ひとりをよく観察し、その方に合わせた声かけや運動量の調整を心がけています。
- 「今日は体調どうですか?」から始まる会話
- 手足の動きや呼吸を見ながらのプログラム調整
- 無理せず途中で休憩できるように配慮
まずは、参加者一人ひとりを「よく見て」「よく知る」ことで声掛けが変わってきます。
その結果、相手の方も喜んで下さり、お互いの信頼関係が深まります。
「また来たい」と思える雰囲気づくり

最終的に目指しているのは、“習慣化”できる体操教室。
そのためには、「この場に来たい」と思えるような雰囲気づくりが大切です。
- 名前を呼んで挨拶する
- 雑談や世間話も自然に取り入れる
- 終わったあと「また来週ね」と笑顔で帰れる関係性
この小さな積み重ねが、シニアの方にとって安心感につながります。
「体操教室=自分の居場所」
と思っていただけるように、日々心がけています。
シニア体操で大切にしたいこと

シニア向け体操は、健康寿命をのばすための大切な一歩です。
運動が苦手な方でも、椅子に座って安心してできる体操であれば、毎日少しずつ取り組めます。
私の教室では「安心・安全・笑顔」の3つを大切に、
介護予防や日常生活の質を高める体操をお届けしています。
「高齢の家族に運動を始めてもらいたい」
「シニア向けの体操指導ってどうしたらいい?」
そんな方に向けて、今後もブログで情報を発信していきます。
💡「百寿いきいき体操」では、明石市・神戸市を中心に、シニア向けの体操教室や出張体操を行っています。ご家族や地域の皆さまの健康づくりに、少しでもお役に立てれば嬉しいです。
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